頭皮毒デトックス

頭皮のかゆみ、ベタつき、脂、独特な匂い。気になることたくさんありますよね。これらを放置してると抜け毛や薄毛になっていきますから。変にシャンプーしまくるよりも自分にあったお手入れを見つけましょう。

頭皮毒とは

頭皮の細胞分裂を阻害する頭皮毒

頭皮毒という単語を聞いたことがあるでしょうか。頭皮毒とは脂の塊です。それもただの脂ではなく酸化した状態で毛根に付着している脂のことです。エステなどのサイトで毛髪の拡大画像で、毛根のところについた脂を見たことある人も多いかもしれませんが、あの脂が酸化してしまっているのが頭皮毒です。

髪の毛が成長する(生えてくる、長くなる)仕組みは人間の他の体の成長と同じで細胞分裂をすることによって成長します。髪の毛の場合は毛母細胞と呼ばれる細胞が分裂することで成長していくのです。

しかし、頭皮毒はこの細胞の分裂・成長を阻害します。つまり毛穴が頭皮毒で塞がれていると、細胞分裂することができなかったりスピードが落ちてしまい、その結果抜け毛、細毛、さらには薄毛になってしまうのです。脂それも酸化した脂が毛根にこびりついてしまうわけですから、成長が阻害されるのも当然かもしれません。

従って、もし髪の毛の健康を取り戻したいと思っていたり、まだ抜け毛や薄毛にはなっていなくても脱毛の予防をしたいと考えているのであればまず行うべきことは頭皮からの頭皮毒の除去です。脂質の酸化物が頭皮毒であるので、除去するだけでなく、発生するのを防ぐことも必要になってきます。頭皮毒が発生したら除去する、ということだけを繰り返すのは、いわゆる対処療法に過ぎません。もぐらたたきのように、目に見えるようになってから除去する、ということをやっているに過ぎないからです。

しかしそもそももぐらが出てこないように、今回であれば脂質が酸化しないように、脂質自体が過剰に発生しないように対策を考えていかなくてはなりません。ここで「脂質が発生しないように」と書かなかったのは、脂質自体は頭皮、毛髪にとって不要なものではないからです。むしろ外界から守ってくれる重要な防御壁なのです。しかし、その防御壁をすぐに古くしてしまい、さらに古いまま使い続けるということが頭皮毒を増産させる大きな要因になってしまっている、ということを理解する必要があります。

脱毛の原因

では、頭皮毒がなくなれば、毛は抜けなくなるかと言うと、そういうわけではありません。というのも人間の毛というのは一定の周期で生まれ変わっているからです。これは毛に限らず人間の細胞全てに言えることです。そうです。人間の体はいつも入れ替わっているのです。これを動的平衡と呼びます。見た目は変わらなくても、内部では細胞がどんどんと入れ替わっている、ということです。しかし、あたかも何も変わっていないように見えるのが、動的平衡という状態です。これはどんな生物でも起こっていることです。一方で石ころなんかは、そういったことが起こりません。生物の不思議ですね!

 

話を元に戻すと、この一定のサイクルに従って抜けた毛の場合毛根にふくらみがあります。よく見てみると、半透明のような物質が

 

ついているのがわかるかと思います。これは髪の毛を支えるためのもので、毛根鞘(もうこんしょう)と呼ばれています。これについては問題がないのですが、もし毛根鞘ではなく、白いものが付いていたら、要チェックです。これこそ今お話している酸化した脂質、頭皮毒である可能性が高いからです。酸化した脂質であり、毛母細胞の細胞分裂を阻害する原因となる物質です。

中年男性や女性が薄毛や脱毛に悩み、発毛剤や育毛剤を使うのはよくある話のように思われます。しかし、この酸化した脂質である頭皮毒がある限り、なかなかそれらの育毛剤や発毛剤の効果を発揮することは難しくなってきます。というのも、この酸化した脂質というのは別に外部から何か有害な物質が飛んでやってきて付着しているわけではなく、体の内部に原因があるからです。

薄毛、脱毛の原因となる活性酸素

体の内部の原因、それが活性酸素です。活性酸素は老化に深く関係していると言われています。糖質を食べるとインシュリンがすい臓から分泌されますが、このインシュリンも活性酸素を増やすと言われています。また糖質とたんぱく質が結びつくと最終糖化産物(AGE)が作られ、まさにこれが老化と呼ばれるものです。

つまり活性酸素を体内で増やすことは老化につながるだけでなく、髪の毛にも悪影響を与えているということになるのです。

活性酸素を悪く書きましたが、実は常に体内で発生している物質でもあります。そして体外から入ってきた異物(ウイルスとか細菌など)を攻撃する役割もになっているのです。しかし、諸刃の剣とでもいいましょうか。活性酸素が増えすぎると自分自身に悪影響を与えてしまうんです。その悪影響とは周辺の細胞から電子を奪うという行動です。電子を奪われた細胞がどうなるかというと、酸化してしまうのです。最近話題になった水素水はこの逆を行っているそうです。

酸化というとわかりやすいのが鉄でしょう。鉄はさびますが、あれは鉄が酸素と結びついているのですが、もう少し言うと電子を奪われた状態ということです。活性酸素が多すぎると同じことが体内で起こってしまいます。

鉄が錆びてしまったら使えなくなるのと同じように、人間の細胞も錆びてしまったら、
つまり酸化してしまったらその機能を失います。

頭皮毒というのは頭皮の脂質が酸化したものですから、言うならば頭皮が活性酸素のせいで機能を失う原因になっているということになるでしょう。脂質ですからベトベトします。そして毛穴を防ぎ、毛母細胞にダメージを与えているということです。

活性酸素が発生する原因

では活性酸素がどうして発生し、頭皮に悪影響を与えているのか。その原因として挙げられているのが、水銀や鉛など体内に蓄積した有害重金属です。水銀といえば水俣病のような公害を思い浮かべ、もう過去の環境汚染が引き起こしたもののように思えますが、実は環境汚染はまだ終わっていないのです。水銀の他にもカドミウム、タリウム、アンチモンなどの金属が体内に蓄積していることが知られています。

こういった有害物質はアルツハイマーや動脈硬化の原因にもなっているという研究結果もありますが、頭皮への悪影響もあるということです。元々髪の毛というのはこういった体内の有害重金属の排泄器官というのは知られていました。体内にどれくらいの有害重金属が蓄積されているか、ということを知るには毛髪を調べればすぐにわかるからです。ただ、有害重金属が頭皮に悪影響を与えているというのは驚きです。

頭皮毒除去は体内改善から

上記に挙げたような有害重金属が頭皮に悪影響を与えているというのは、日々あまり意識しないことです。薄毛や抜け毛対策といったらやはりまずは頭を良く洗う、といったところからスタートしてしまいがちです。自然な流れですよね。しかしながら、体内、毛髪内では上記のように体内に蓄積した有害重金属が毛髪を通じて体外に排出されるという仕組みがあり、その結果頭皮、毛母細胞にも悪影響があるとするならば、毛髪の健康とともに体内の健康や食生活、さらには大気汚染への対策なども考えていかなくてはならないということでもあります。

少し話しが大きくなりましたが、要は頭皮毒を除去するために、人間の体全体の視点を持っていくことが重要になってくるということです。そしてそれは外部から汚れを除去するということだけではなく、内部からも汚染をきれいにしていかないといけないということです。

そのためにも発毛の仕組み、そして何度も繰り返しになりますが、外部からの育毛を促す従来の方法の限界を知っていただくことが重要になってきます。